はじめに、腰痛と足の痺れは桂枝茯苓丸で絶対治る!というわけではありませんよ!
人によって症状によって違いますから、当クリニック之診察を受けて最適な薬を飲みましょう。
人によって違います。
さて、私の妻は看護師で某病院の外来に勤めています。
その同僚の方、つまり看護師さんが腰痛と足の痺れがあって辛いと妻から相談を受けました。なんでも、今は腰痛で動けず仕事を休んで、ご実家の宮崎からお母様が家事を手伝いに来てくれている、という辛い状態…。
こういうことが月に1度くらい毎回あるということで、足の痺れは常にあり仕事中(看護師さんはたち仕事ですからね)に足がだるくて痺れて辛くなるのだそうです。
「ぎっくり腰」とご本人は仰っていますが、それが毎月起こって動けない、想像しただけで恐ろしいですね。
今までも色々な整形外科を受診して治療を受けたりコルセットを作られたりしてきましたが、治ったことは無く3年くらい引きずっている、というツライ症状を抱えていらっしゃいました。
数日して動けるようになったのでクリニックにおいでいただきました。
お話を伺うと上記のようなことで、診察をすると「血」の巡りが悪い症状が見られます。
脈を診るとスムーズに流れていないし月経血は塊が多い、べろの裏の血管が浮いている。そんなサインを総合的に判断すると「瘀血」おけつ、といって血の流れの悪いのが原因で腰痛、痺れが出ていると考えられました。
血の巡りを浴するには鍼治療をするのが一番です!が、針は怖いからと遠まわしにお断りされましたので、漢方薬で行くことにしました。
そこで、血を巡らせる一番スタンダードな薬が桂枝茯苓丸、ということなんです。
桂枝というのはシナモンで、当然漢方薬としても使うのですが、気の巡りを良くします。桃仁は桃の硬い種を砕いてその中にあるジン(仁)のことで、血を巡らせるのにとてもよく効きます。牡丹皮という薬も入っていますが、ボタンの花が咲く木がありますね、その木の根っこの皮を漢方薬として使うのですが、それも血を巡らせる作用があります。
ですので、総合的に血を巡らせるのを主眼とした薬になっています。
さて、この薬を飲んでいただいたのですが、今まで3年間も悩んでいた症状がなくなってしまった、とのことでした。
ただし、病気というのは過去の病気状態の積み重ねなので、一見痺れはなくなりましたが、月に1度有ったぎっくり腰の発作がそう簡単におさまるはずは無いと思って、根掘り葉掘り聞いてみたのですが、どうも腰の痛みもまったく出ていない、というのです。
しかし病気は積み重ね、3年積み上げた物がそう2週間で消えるはずがありません。ここで薬をやめるとすぐに悪くなるパターンです。ですので、ご本人には良くお話をして今後も治療を続けるようにさせていただきました。
治療をしているとまた違う症状が出てきます。
そんな時は治療作戦を見直さないといけないのです。
そういう専門的な知識がないのに漢方治療をしちゃ駄目ですよね。
ぜひ当クリニックのような専門家のいる所で治療をすることをおすすめします。
当然、当クリニックにいらっしゃって幸せになって欲しいですね。