認知症と漢方⑤

中医学では年代ごとにそれぞれの臓器が弱ってくるというお話をしました。

これを認知症に当てはめると、50歳代で肝が弱ってくるのでイライラしたり情緒の変化が起こってきます。女性ですといわゆる「更年期症状」などに分類されていくと思います。
60台で心が弱くなると、物忘れが出てきて、夜眠れなくなってきます。
この段階で、肝も心も血に関わりますから、血を増やしていく治療をすれば進行を止められます。これは薬だけではなく、日頃の運動や食べ物でもカバーすることが出来るのです。
70代になると脾胃が弱くなります。消化吸収が弱くなり食が細くなります。?が亢進してしまう人もいますし認知症のスケールにも食欲などが含まれてきま す。認知症が非常に進むと食事を取ることさえ意欲がなくなります。これは当に脾が虚して食欲がなくなるためだと考えられます。
80代になると呼吸がしにくくなり、嚥下に問題が出て誤嚥することが多くなります。誤嚥性肺炎で命を落とす人も多くあります。
90歳になると腎が虚して排尿は排便が問題になってきます。今では皆オムツを穿いていますね。これらは腎によるところと考えています。

このように認知症は現代医学では原因は分かりませんが、中医学的に考えれば色々と原因を見つけることが出来て、それに対する治療法を選択することが出来ます。
それで完璧に防ぐことは出来ないとは思いますから、日頃から体を鍛えて、臓腑を大切にしてすごすと認知症を予防することが出来ます。

そんなアドバイスも当院では出来ますよ。

是非ご相談ください。

 

次からは、それぞれのステージでどんな治療方法があるのか見て行きたいと思います。