認知症と漢方④

認知症は加齢による病気であるという話をしまして、中医学で加齢とは腎に蓄えられていた生まれながらの元気が減ってくることだというお話をしました。

もう一つ、「黄帝内経」によりますと歳を経るごとに各臓器が弱っていくということがかかれております。
50代で肝が弱くなり、肝と繋がっている目が見えにくくなり、情緒の異常が出やすくなります。
60代では心が弱くなり、動悸や息切れ、物忘れなど精神面に関わる症状も見られます。
70代では脾が弱くなり、食欲が無くなり、消化吸収が低下します。排便に問題が出てくるのも脾の問題です。
80代では肺が弱くなり、呼吸が苦しくなったり、息切れや咳が見られ、いつものどの奥に痰がごろごろとつっかえたりします。
90代では腎が弱くなり、腎と関わる骨、腰、膝、脳が弱くなります。耳も遠くなり、おしっこが近くなったり、夜間トイレに起きなければならなくなります。

これらの変化が女性は7の倍数の数字で、男性は8の倍数の数字で表れてくるということです。
女性であれば 56歳くらいから肝が弱くなり、85歳で肺が弱くなります。男性であれば56歳で肝が弱くなり始め、72歳で脾が弱くなり食欲が落ちます。
身近な人を見てみると、それぞれの年齢を思い起こすと案外当てはまっていると思いませんか?
中医学ではこういったところまで考えながら治療をしていくわけなので、どうしても一人一人がオーダーメイドな治療になってしまいます。

こうした治療を希望の方は、是非中医学の先生にお世話になってください。きっとあなただけの特別な治療法があるはずです。当院でも中医学の診療を行っています。

是非ご相談ください。