認知症と漢方③

認知症とは「年を取ったらぼける」ということですから加齢による変化ということが出来ます。

現代医学で加齢の定義はありません。どの数値がいくつ異常になたら加齢のせいだとか、CT検査である状態になったら加齢のせいである、などという定義はないのです。

ですから良く「それは年のせいだよ」というお医者さんがいると思いますが、そういうことを言う先生はちょっと疑ってみるのもいいかもしれません。勉強不足や知らないことをわけの分からない「加齢」という空想の病原体に擦り付けているだけです。


では中医学で加齢とはどういうことでしょうか?

一つは腎虚です。
赤ちゃんは母親から「元気」(元々の気という意味です)を授かって生まれてきます。その元気は腎という臓器に蓄えられていて色々なことに使われます。
体を温めたり、物質を変化させたり、性徴をさせたり、月経や精子を作り始めたり、妊娠したりするのも腎に気が蓄えられていないと起こりません。
そしてこの腎の気は、日頃から蓄えられていきますが、それを上回って少しずつ減っていきます。これが中医学で言う老化だということが出来ます。

高齢妊娠出産が大変だというのは、この腎が虚して来ているからなかなか受精卵が着床しなかったり、卵が生まれにくかったりするためだと考えられます。自覚症状が無くても腎を十分に補って治療をしていくことが大切だと思います。

実は私は腎虚タイプです。腎陽が減っています。40歳頃から足が冷えるようになり、夏のエアコンは駄目で、プールに長く使っていると冷えて耐えられなくなり、プール休憩時間の日光浴が非常に気持ちよく、夏の暑くなった車の中に入るとほんわか温まって気持ちがいいのです。
そういう症状のある人は、女性でもいると思いますが、腎を補う薬を使うことをおすすめします。私は腎虚で冷えと腰痛があるのですが、飲んでいて調子がが良いですよ。以前はウチダの八味地黄丸(八味丸とも言いますが)を飲んでいました。しかし私も挑戦者でして、台湾で医療用に使われているエキス剤を買ってきて今飲んでいます。「亀鹿二仙膠」や「右帰丸」といったものです。台湾には日本にないたくさんのエキス剤があってすごいですね。

 

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ご希望でしたら相談の上処方することも出来ます。自由診療の良いところですね。