この時期になると、くしゃみ、鼻汁、目のかゆみなどで辛い方が大勢いますね。私もそのうちの一人です。
現代医学的には「花粉症」と言う名前が付いています。スギ花粉に体の免疫が過剰に反応してしまうために出現する症状、と解明されています。
この治療法については色々有りますが、概ねはアレルギーに対する薬を飲むことです。
免疫反応が起こって、たくさんの化学物質が分泌されます。その中のヒスタミンと言う成分が目のかゆみやハナミズの分泌を促進すると言うことがわかっているので、ヒスタミンが効かないようにしてやれ!と言う薬が抗ヒスタミン薬です。症状を抑えるにはいいようですが、口が渇いたり眠くなったりします。大体1日3回くらい飲むようです。
第2世代の抗ヒスタミン薬が最近使われています。これらは眠くなりにくい、というのが売りです。1日1~2回内服すりが多いようです。肥満細胞という細胞がヒスタミンを出すのを防ぐ作用があります。
しかしこれらの作用は免疫という体の正常な反応です。正常な反応をわざととめるような治療が本当にいいのでしょうか?
とにかく症状を緩和したいということであれば耳鍼が一番効果的です。
ハナミズ、鼻つまり、くしゃみ、目のかゆみ、どれをとっても効果的です。耳にパッチ鍼というシールに短い針が付いているものを貼り付けるだけで、痛みはほとんど感じません。眠気もまったく出ません。
漢方薬や鍼治療を嫌がっていた我が家の子供たちも「鍼って怖い」と言う気持ちよりも、「これすると鼻が楽でよく眠れる」と言う気持ちが勝った様で、最近は寝る前にシール張って、と言うようになりました。
私も当然やってますよ!この時期外で自転車に乗るのは花粉地獄だったのですが、この鍼のおかげでなんとも無く自転車ライフを楽しめています。
漢方治療ではどうでしょうか?
巷の先生方は○○の一つ覚えで花粉症と言えば小青竜湯、のような雰囲気になっていますが、これはどうかな?と思います。
花粉症なので薬をくださいと言う患者さんの脈を見ていると、やはり浮いている人と沈んでいる人がいます。
浮いている人の中には小青竜湯が良い人もいるようですが、中にはそうでない人もたくさん含まれています。
黄色いハナミズが有れば熱を取る必要が有りそうです。辛夷清肺湯などが考えられます。
脈が沈んでいる人は、あまり小青竜湯をおすすめできません。もともとからの冷え性があって胃腸が弱く下痢しやすい、とか、浮腫みやすくて夜中に何度もトイレに行く人などもいます。前者の方には、多分苓甘姜味辛夏仁湯や六君子湯のほうが向いているかもしれません。後者の方には先ず腎を温めるために八味丸を使いつつ、苓桂朮甘湯を加えたりするといいかもしれません。脈が沈んでいて寒気がして、喉がちくちくするような人は麻黄附子細辛湯がよさそうです。
これらの治療も、体の素性がありますから、それらを根本的に治療すれば花粉症の症状は出なくなります。
今の治療で良くならない方はお手伝いしますよ。ご相談ください。