1/3はツインリンクもてぎで行われた自転車のレースに参加してきました。
去年もそうですがやはりトレーニングが足りなかったため、成績はぜんぜん駄目。5年前あんなに走れていたのに、すごく低下してしまいました。
練習不足からかレース中に仙骨部分(左図赤丸付近)に鈍くて強い痛みが出現してしまい、力が入らなくなってしまいました。100kmのレースで66km付近から出現したので、残り36kmは本当に辛かったです。
今日も(1/4)朝からずっと腰痛が酷かったので、自転車通勤ではなく車で出勤しました。
鍼灸的に解説しますと…
痛い部分は「足太陽膀胱経」という経絡が分布しています。自転車の姿勢・運動で負担がかかり気血の流れが悪くなったために痛みが出現しました。脈を診ると緊張しているようなので、気の流れが滞っているようです。
この場所の治療には、その痛い場所を指す方法もありますが、痛い場所を通っている経絡にあるツボを使うと治療できます。
この太陽膀胱経の診察をすると束骨というツボに反応が出ていたので、ここに鍼治療をしました。すると痛みはほぼ取れて、日常生活は問題ないレベルになりました。そのあと崑崙にパッチ鍼を張りました。これで持続的に刺激して治療効果を得ることが出来ます。鍼をさした直後に改善したので、まぁ、鍼治療が効いたのだと判断できます。
これを現代医学的に治療するとどうなるかというと、先ずレントゲンを取って「異常ありません」。
CT,MRIを撮ってもまぁ、同じでしょう、「異常なし」。
そうなるといわゆる「痛み止め」のNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、たとえばロキソニンとかボルタレンなどが所用されるのが関の山です。ここに炎症があるのでしょうか?採血をしても多分白血球が上がったりCRPの上昇が見られる可能性は低いでしょう。つまり原因がつかめないけど痛みがある、検査で異常は無いけど症状があって辛い、という状態になります。
痛み止めは効果があるかもしれませんが、結局それってうわべだけの治療ですよね?だって原因が分かってないから……。ま、薬が効いて痛みが取れればいいですけど、痛みも取れないは胃潰瘍にはなるわじゃ目も当てられないですよね?
鍼の治療は非常に難しいと感じています。知っていても正しいツボを選ばないといけないし、正しいツボを選んでもまさにそのポイントに刺さなければいけないし、深さがあっていないと駄目だし、指す方向も重要です。
自分で刺した時には分かりやすいですが、それを刺される人の感覚を把握しないといけないわけで、それが一番難しいですね。珍しいツボを使うよりも、一般的なツボを使ってきっちり治療ができるようになりたいです。
これに漢方薬をあわせるとより治療効果も出てきます。気が消耗して流れが悪くなっています。血のめぐりも悪くなっているかもしれません。補中益気湯に疎経活血湯を少しあわせるとよさそうです。
漢方や鍼のこんな使い方も出来るので、日常生活の中ですごく役に立ちますね。
こういった治療を3分診療で診る事は出来るでしょうか?
当クリニックでは日常のちょっとしたことから永い病気まで、十分な時間をかけて最適な治療を行っています。
つまり治す事が可能だと思っています。治るというのは「もう治療に来なくてもいいですよ」という状態です。